No.041 ダイソン・スフィアは存在するか?:「タビーの星」への探求

前回は広大な宇宙に存在する知的生命体の文明レベルを分類した“カルダシェフ・スケール(Kardashev scale)”というものについて説明しました(*1, *2)。その中でType IIの文明の定義に“太陽のような恒星1個のエネルギーを使いこなす:ダイソン球(Dyson sphere)の建設が可能なレベル”という記載がありました。
ダイソン球とは、図1画像のように太陽のような恒星を丸ごと包み込むような構造体と考えられ、その恒星から放出されるエネルギーを最大効率で吸収し活用するシステムと考えられています。その形状は様々なバリエーションが考えられていますが、“恒星からのエネルギーを効率良く吸収するシステム”というコンセプトです。

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前回お話ししたように、ダイソン球の名前の由来となっているF.J. Dyson氏は元々は人工的生存圏(artificial biosphere)という意味で高度文明のスペースコロニーなどを意図していたようですが(*3)、その概念が修飾されてカルダシェフ氏や他の科学者らには図のような恒星規模の巨大球体として認識された経緯があるようです。

このような高度な文明による人工物が本当に存在するのでしょうか?このような構造体が実在した場合、星からの光が不規則に変化することが予想されます。今回はその可能性を秘めた天体の研究を紹介していきます。UFOが認定された現代の概念に従って、あらゆる固定観念を捨てて柔軟な思考で真実を探求していきましょう。


・一般的な変光星
変光星とは太陽のような恒星の中で光度が変化するタイプの星を指します。変光星の中でも一定の周期で明るさが変化する変光星のことを脈動変光星(Pulsating variable, Figure 2)と定義されていますが、一般的にその原理は「星が膨張と収縮を一定間隔で繰り返す、あるいは一定の周期で星が変形するため」とされています(*4, *5)。

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我々が住む地球のような惑星は鉄が主成分の中心核、岩石が中心のマントルからなる固体型惑星であり太陽系の水星・金星・火星なども同じ仲間に分類されます。固体型惑星からすると「星が膨張したり収縮したりする」という現象は想像しにくいですが、太陽のような恒星はほぼ水素とヘリウムで構成されており、ガスの核反応が常に起こっている状態です。このような恒星の中では一定周期で膨張/収縮を繰り返すミラ型変光星(*5)やケフェイド(セファイド)変光星(*6)というタイプが知られています。


・NASAによるケプラーミッション
2009年にケプラー宇宙望遠鏡がNASAによって打ち上げられました(Figure 3, *7)。この探査機は太陽系外の惑星探査ミッションのために打ち上げられたもので、銀河系内での地球のような生育環境のある惑星の探索を目的の一つとしていました。そのためにケプラーは固定された視野で15万個以上の恒星の明るさを30分毎に計測する光度計が備えられていました。
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・奇妙な減光を示す星“KIC 8462852”
そのケプラーミッションのデータ解析の中で、2016年エール大学の天文学者タベサ=ボヤジアン (Tabetha S Boyajian)氏奇妙な星についての研究報告を公表しました(*8)。図4は観測データの一部ですが、グラフの横軸は観測の日数、縦軸はある恒星“KIC8462852”の相対光度を示しています。これを見ると図1に挙げたような周期的な変光を繰り返すのではなく、減光(DIP)が不規則に出現していることが分かります。

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特に図4下段に拡大されていますが800日目付近の光度の落ち込み(D800)、1500日目付近の光度の落ち込み(D1500)は特に目立っていて、最大で20%以上も光度が低下しています。しかも光度の低下も一定ではなく、D1500では不規則な減光が集中して出現しています。この原因について調査が進められました。


・恒星KIC8462852の基本データは?
KIC8462852ははくちょう座の方向に地球から1480光年離れた場所に存在します。この星のスペクトル分析や色温度関係に当てはめると、温度は約6780K(約6500℃)で太陽(約5770K)に比べると1000度ほど高温、質量は太陽の1.43倍、光度は太陽の4.68倍、直径は太陽の1.58倍であることが分かりました。我々の見ている太陽よりやや大きいですがほぼ同規模の恒星であると考えられます。

・減光の原因はKIC8462852の惑星?
“KIC8462852の惑星によって光が遮られた”という仮説は成り立つでしょうか。まず我々の太陽系で考えてみましょう。太陽系最大の惑星木星は地球と比べると直径が11倍、質量は318倍と非常に大きな惑星です。しかし太陽と比べると木星でも半径は太陽の1/10、質量は1/1000というサイズです。

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無限遠方から太陽系を観測したときに太陽とその惑星のサイズ比は図5のように見えます。この真ん中に見える大きな惑星が木星ですが、それでも太陽に比べるとこの程度の大きさになります。太陽と木星の直径の比率は10 : 1なので、投影サイズ(面積比)は100 : 1となり、木星が太陽の光を遮ったとしても最大で1%程度の減光にしかなりません。


さらに太陽より約1.6倍大きなKIC8462852の22%も光を遮るような惑星は存在可能でしょうか。ここまで大きな星になると惑星ではなく褐色矮星(かっしょくわいせい: brown dwarf, *9)という太陽の一歩手前の段階の星になります。これらの場合は温度が数百K〜2000Kの温度になり可視光線の光度よりも赤外線領域の光度が高くなりますが、赤外線領域の過剰な電磁波は検出されず、大きな惑星や褐色矮星は否定的と考えられてます。


・KIC8462852の伴星の影響?
さらにKIC8462852をイギリスの赤外線望遠鏡(United Kingdom Infra-Red Telescope: UKIRT)で観測したところその信号分布が非対称であることから「KIC8462852の近くに暗い伴星がある」ということが示唆されました。そこでさらに世界第2位の口径を有するハワイ・マウナケア山頂にあるKeck-II赤外線望遠鏡を用いて高精度な観測が行われました。
結果、図6に示すようにKIC8462852から約2秒角離れた位置に実際に暗い伴星が存在することが確認されました。
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分析ではこの天体はKIC8462852の近くにある星でほぼ間違いない、そして太陽質量の0.4倍以下の褐色矮星であると推定されています。そして偶発的に近くを通過した天体ではなくKIC8462852を公転する伴星であると考えられます。しかしこの天体の公転角度や周期、質量を可変的にシミュレーションしてもKIC8462852の“謎の減光”を説明するものにはなりませんでした

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・小惑星や彗星群の影響?
この謎の減光現象に対して“彗星群の通過”、“小規模惑星の衝突”といった仮説がNASA研究グループからも提唱されていました(図7想像図、*10)。そこで研究グループはスピッツァー宇宙望遠鏡(*11)や広視野赤外線探査機(WISE: Wide-field Infrared Survey Explorer, *12)を用いてKIC8462852の解析を行いました(図8)。
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もしKIC8462852の減光が“彗星群の通過”であればその彗星から放出される塵からの赤外線放出が観測され、“小惑星の衝突”等によるものであれば同様に赤外線が観測されるであろうという予測です。しかし結果としては予想を裏付けるような赤外線の放出は観測されませんでした(*13)。通常考えられる彗星の塵や小惑星衝突による減光は否定的であり、もしかしたら“冷たい彗星群”の可能性はあるかもしれないと結論づけられました。


・“彗星群説”の残された可能性はあるか?
“赤外線を放出するような熱反応のある小天体群”という仮説は先程の赤外線望遠鏡観測によって否定されましたが、“ならば冷たい彗星群なのではないか”という仮説で彗星群説を支持する意見もありました(*10)。そこでまた別の天文学者がハーバード大学のデータアーカイブから1890年から 1989年まで100年にわたるKIC8462852についての記録を解析しました(図9、*14)。

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この研究は100年に及ぶ観測データを遡った解析ですが、その結果は意外なことに「KIC8462852は年間0.164等級の割合で100年間の間徐々に減光している」という結果が示されました。また「このような100年にわたる減光は前例がない」「急峻な減光もユニークな現象」としています。「これらの減光を彗星で説明するならば、直径200kmもの巨大な彗星が64万8000個通過しなければならない」という分析をしており、“彗星群、小惑星衝突説”はいずれも否定的と考えられます。

・他の研究解析
その後も「カラースペクトル分析によって減光現象ではスペクトルによる違いがあることがわかった(*15)」という、完全に不透明なものではなく塵による減光を支持する報告や、「KIC8462852が惑星を吸収することによって減光や一過性の増光が起こっている(*16)」という新説を提案する天文学者も出てきました。
しかし、どの説も「100年に及ぶ長期的な減光」「不規則な減光の頻度」「極端な減光(DIP)のメカニズム」は未だ解明されていません


・KIC8462852の別名“タビーの星”
この”謎の減光を示す恒星”は天文学的にはKIC8462852と命名されていますが天文学者の間では「タビーの星(Tabby's Star)」や「ボヤジアンの星(Boyajian's Star)」というように最初の研究報告者の名前をとった愛称で広く知られています。やはり「高度な地球外生命体の存在か?」「もしかするとダイソン球なのか?」という疑問は皆どこかで持っており、地球外生命体支持派や自然現象支持派もいずれの立場からも熱心に研究が進められています。いずれにしてもはるか遠くの一つの恒星に対して短期間で多くの研究がなされていることから、この星に対する関心の高さが伺えます。

この「タビーの星」に関しては、「人類の考え付く範囲内でこの減光現象を説明できる理論はない」というのが現状です。



・別のタイプの変光星「アルゴル型変光星」
ここでまた別の“謎の星”を紹介します。冒頭で図2に挙げた変光性は一定周期の波のような波形を示していますが、実は不規則なタイプの「アルゴル型変光星(Algol-type variable, *17, *18)」というものが知られています。図10に示すように大きな減光と小さな減光を交互に繰り返すパターンで、その周期は比較的長いことが知られています。
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原理としては2つの恒星による連星が食の状態になる際に「光度の低い星が手前に来ると大きく光度が下がり、光度の高い星が手前にくると光度が少し下がる」と考えられています。ただし、このタイプが初めて知られたのは1600年代と非常に古く、原理が説明されたのは1780年頃と当時の考え方で説明がなされていました。(解明されてない部分もまだあるようです


・アルゴル型にもあった“謎の変光星:ぎょしゃ座イプシロン星”
このタイプの変光星の中で以前から注目を集めていたのが「ぎょしゃ座ε(イプシロン)星(Epsilon Aurigae, *19)」です。この星は連星による食変光星と分類されましたが、変光周期が27.1年と非常に長く、減光期間も約2年も続くという異質な星で関心を集めていました。当初の観測データではぎょしゃ座ε星は太陽の15〜20倍ほどの質量と考えられ、減光をもたらす伴星の質量も太陽の10倍程度あると考えられていました

しかし、「太陽の10倍ほどの質量の星が観測できない」ということは天文学者たちに謎をもたらしていました。また「伴星は小型のブラックホールでは?」という説も提唱されましたがその場合も「周囲の塵やガスから何らかの電磁波や放射線が放出されるはず」ということで何の信号も観測されないことは謎のままでした。


・“ぎょしゃ座ε星の謎”に一筋の光明か
2010年、アメリカの天文学者のハワード(DW Hoard)氏が最先端のスピッツァー望遠鏡を用いてスペクトルエネルギー分析(図11左)を行い、この星の謎に迫る研究成果を報告しました(*20)。その結果、主星のサイズはおよそ太陽の5.9倍、その伴星は太陽の約2.2倍の大きさの恒星で、その伴星は周囲に分厚いガスや塵のような円盤を伴っている(図11右)、との解析結果が得られました。
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・謎の変光星“ぎょしゃ座ε星”はダイソン球ではなさそう、、、
2010年という比較的最近の研究結果ではぎょしゃ座ε星の質量は太陽の6倍程度に修正され、その伴星も太陽の2.2倍程度の恒星のようですが、伴星は厚い塵の層で覆われているようです。伴星を覆っている厚い塵/ガスの円盤は外径が3.8AU(火星軌道よりやや大きい直径)、平均温度が180度℃前後と推測され、これによって伴星の光が外部に出てこない、と結論づけられています。

ハワード氏の研究で以下のような点が明らかになりました。
 - ぎょしゃ座ε星とその伴星はどちらも恒星と考えられる
 - この伴星は恒星のはずだが存在が分からないくらい光が観測できない
 - ぎょしゃ座ε星の伴星は厚い塵やガスのようなもので覆われている(推測)
 - 伴星を覆っている構造は巨大な外径で円盤状である(推測)
 - 伴星を覆っている構造からは180度℃程度の熱放射が観測される

・アレ?もしかしてこちらの方がダイソン球では?
2010年のハワード氏らの研究成果によって長年謎とされていたアルゴル型変光星“ぎょしゃ座ε星”とその連星による変光メカニズムが図11右や図12(いずれも想像図)のようにイラスト化されています(図12の矢印/コメントは筆者によるもの)。

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このようなイラストを見るとぎょしゃ座ε星よりもその伴星の方がダイソン球の特徴を持っているのではないでしょうか。
 - 恒星を包み込むような円盤状構造物
 - 恒星からの光を外部に出さない=恒星からのエネルギーを効率良く吸収
 - 塵状円盤からの放射熱もエネルギー変換消費産生熱の可能性
 - 物質的生命体が存在可能な空間と温度帯が存在する可能性

さらに時期を考慮するとこのぎょしゃ座ε星の研究が公表されたのは2010年であり、「タビーの星(KIC8462852)」や「ダイソン球」に注目が集まる2015年よりも前のことであったため、この伴星とダイソン球と関連づける発想はまだ無かったかもしれません。検索でも「KIC8462852 & Dyson」では数十件の文献が検索されますが、「Epsilon Aurigae & Dyson」では直接関連した文献はほとんど出てきません。タイミングが合えばぎょしゃ座ε星の方もダイソン球の可能性として注目が高まったかもしれませんね。



今回は地球外生命体によるダイソン球の存在の可能性についてリサーチしてみました。「タビーの星」の謎の減光は人工的な原因によるものか、という疑問に対しては“諸説あるがまだ明確な解は得られてない”というところで「我々の想像を超える超自然現象かもしれないし、高度文明による介入かもしれない」と言えます。

また、ぎょしゃ座ε星の謎の変光メカニズムに関しては“ほとんど光を観測できない恒星の存在が示唆された”ことまでは分かりましたが「巨大円盤状構造はまだ推測の域であり、それがダイソン球のような人工的構造物なのかどうかという議論にはまだ至っていない」と言えます。


2020年にUFO情報が公認され、デクラスによって未確認物体に対する国家機密が公開される現代において皆さんの考えはどうでしょうか(*21, *22)。「これらは何かの自然現象で地球外生命体はいない」と思い続けるか、「地球外生命体は存在しているし、人類より高度な宇宙文明は確実にあるだろうな」と思考を拡大していくか、両者で住む次元が変わっていくでしょう。いずれ化石となって風化する社会通念よりも、自分の内にある真実を常に観ながら生活していきましょう。ちなみに今観測している「タビーの星」は1500年前の様子なので、今はとっくに次の進化レベルに到達しているかもしれませんね。


引用:
*1. N. S. Kardashev. TRANSMISSION OF INFORMATION BY EXTRATERRESTRIAL CIVILIZATIONS. SOVIET ASTRONOMY-AJ VOL. 8, NO. 2. Translated from Astronomicheskii Zhurnal, Vol. 41, No. 2, pp. 282-287, March-April, 1964
https://note.com/newlifemagazine/n/n70bc3ea7059a
*3. FJ Dyson. Search for artificial stellar sources of infrared radiation. Science, 1960 -Vol 131, Issue 3414, pp. 1667-1668
*4. 脈動変光星–Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/脈動変光星
*5. ミラ型変光星–Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/ミラ型変光星
*6. ケフェイド変光星−Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/ケフェイド変光星
*7. ケプラー (探査機)–Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/ケプラー_(探査機)
*8. T. S. Boyajian, et al. Planet Hunters IX. KIC 8462852 – where’s the flux? MNRAS 457, 3988–4004 (2016)
*9. 褐色矮星−Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/褐色矮星
*10. Strange Star Likely Swarmed by Comets. NASA.
https://www.nasa.gov/feature/jpl/strange-star-likely-swarmed-by-comets
*11. スピッツァー宇宙望遠鏡–Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/スピッツァー宇宙望遠鏡
*12. 広視野赤外線探査機(WISE)–Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/広視野赤外線探査機
*13. Marengo M, et al. KIC 8462852: THE INFRARED FLUX. The Astrophysical Journal Letters, 814:L15 (5pp), 2015 November 20. doi:10.1088/2041-8205/814/1/L15
*14. Schaefer BE. KIC8462852 Faded at an Average Rate of 0.164±0.013 Magnitudes Per Century From 1890 To 1989. 2016 ApJL 822 L34. DOI 10.3847/2041-8205/822/2/L34.
*15. Deeg HJ, et al. Non-grey dimming events of KIC 8462852 from GTC spectrophotometry. arXiv:1801.00720, 2018. https://doi.org/10.48550/arXiv.1801.00720
*16. Metzger BD, et al. Secular Dimming of KIC 8462852 Following its Consumption of a Planet. arXiv:1612.07332, 2017. https://doi.org/10.48550/arXiv.1612.07332
*17. アルゴル型変光星−天文学辞典
https://astro-dic.jp/algol-type-variable/
*18. アルゴル型変光星−Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/アルゴル型変光星
*19. ぎょしゃ座イプシロン星−Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/ぎょしゃ座イプシロン星
*20. Hoard DW, et al. Taming the Invisible Monster: System Parameter Constraints for є Aurigae from the Far-ultraviolet to the Mid-infrared. The Astrophysical Journal, 714 549, 2010. DOI 10.1088/0004-637X/714/1/549
https://note.com/newlifemagazine/n/n675d5dea739e
https://note.com/newlifemagazine/n/n5e9e3a134353
画像引用
*a. https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6f/Dyson_Sphere_Render.png
*b. https://ja.wikipedia.org/wiki/ミラ型変光星#/media/ファイル:Mira_light_curve.png
*c. https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/3f/Keplerpacecraft.019e.jpg
*d. https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/28/MilkywaykeplerfovbyCRoberts.jpg?uselang=ja
*e. https://i.redd.it/a-size-comparison-of-our-solar-system-1-000-jupiters-could-v0-imw8qbmp6me81.jpg?s=beffea9f446b7fc56d2358757d7eced0c9a04920
*f. https://www.nasa.gov/sites/default/files/thumbnails/image/pia20053-label.jpg
*g. http://www.spitzer.caltech.edu/images/3072-SIRTF-Spitzer-Rendered-against-an-Infrared-100-Micron-Sky
*h. https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA17254
*i. https://encyclopedia2.thefreedictionary.com/Algol
*j. https://www.nasa.gov/multimedia/imagegallery/image_feature_1580.html
*k. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Epsilon_Aurigae_star_system.png
*l. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dyson_Swarm_-_2.png
*m. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dyson_Bubble.png

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No.040 宇宙規模での地球の文明レベルは?:カルダシェフ・スケール

今まで私達が学校で受けてきた教育では「人間が生物界の頂点であり、現在のところ地球外生命体や文明の痕跡は確認されていない」という前提で教えられてきたと思います。しかしこれまでの記事で焦点を当てたように、まず未確認飛行物体(UFO)が地球にやってきていることがほぼ確実なようです(*1, *2)。そしてよく訓練された旧ソビエト連邦の宇宙飛行士が6人同時に翼を持った人型の発光体を目撃するという事例も過去に報じられています(*3)。

もし私達以外にもこの銀河系や宇宙に文明を持つ生命体がいるとしたら、どれほど発達した文明が存在しているのでしょうか。また、我々の文明は宇宙規模で見たらどの程度発達しているのでしょうか。過去の記事で挙げたUFOの飛行性能からすると、彼らの持つテクノロジーは現在の人類の持つ科学技術を遥かに凌駕しているようです。こうなると我々が受けてきた教えの大前提が変わってくることになります。
今回は1960年代の非常に古い研究ではありますが、当時から既に地球外生命体や地球外文明にフォーカスを当てていたスケールの大きな論文を紹介します。今回も地球人類のテクノロジーを超えて、銀河レベルのテクノロジー・宇宙レベルのテクノロジーについて思考を拡大し瞑想していきましょう。
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・旧ソビエトの天文学者:ニコライ・カルダシェフ
1955年旧ソビエトのモスクワ大学を卒業したニコライ・カルダシェフ(N. S. Kardashev, *4)はシュテンベルク天文学研究所の研究員となり、強い電磁波を放出する天体・クエーサー(*5)について研究することになります。そこで外宇宙から放出される電磁波が地球外文明からの信号である可能性について研究し、地球外生命体研究の専門家となりました。カルダシェフ氏は既にこの時期から地球外生命体の存在を意識し、1964年に興味深い研究論文を発表しています(*6)。


・天体間の通信の可能性を探究
カルダシェフ氏は当時研究していたクエーサーからの強い電磁波の研究にヒントを得て「広大な宇宙に存在する文明の情報を知るには、その天体との通信が可能であることが大前提である」という考えに至ります。そのような視点から、地球を越えて宇宙に向けた電磁波による通信の可能性を探索していきました。

宇宙規模の遠くの天体と通信するにはまず「電磁波信号の出力が一定レベル以上、銀河から放出される熱または電磁波によるノイズよりも強い信号でなければならない」といった条件を満たす必要があり、これについて図2のような計算過程が構築されました(Figure 2. *6)。(図の計算内容自体は理解せずに読み飛ばしても大丈夫です)

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・情報出力のパワーをエネルギー消費量から推測
カルダシェフ氏は“情報出力における重要な要素であるパワーは、その文明のエネルギー消費量に比例する”と提唱しています。ここで同氏は当時の世界におけるエネルギー入力/出力の総量に着目します。当時のエネルギー産生/消費の世界的な動向を調査した資料(Figure 3, *7)によると木材→石炭→石油/ガスなど燃料の世代交代が行われる度にエネルギー生産効率が指数関数的に増加していくことが示されています。当時のデータでは全人類が1秒間に消費するエネルギーの総量は約4.0x10^19erg(現在のSI単位では約4.0x10^12W: ワット)とされており、年間増加量は3~4%という試算がされています(*7)。

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・エネルギー消費量増加の試算
カルダシェフ氏の試算では、人類のエネルギー消費の年間増加分を x%とすると、

  [ t年後のエネルギー消費量 = (1+x)^t  =  e^tx ]

で概算可能としています。これによると3200年後には人類の消費エネルギーは4×10^33 erg/sec (4×10^26W: ワット)となり、太陽が生み出すエネルギーに等しくなり、さらに5800年後には太陽の10^11倍(太陽約1000億個分)のエネルギーを産生するようになるだろう、と推測しています。


・当時の推測の妥当性
このようなカルダシェフ氏の展望は一見飛躍した理論のように聞こえるかもしれませんが、ある面では人類の技術的進化は指数関数的に伸びることが実証されています

コンピュータ業界では有名な法則で「ムーアの法則」というものがあります。これはゴードン・ムーア(Gordon Moore)氏により「集積回路の密度(=コンピュータの性能)は毎年2倍のペースで向上する」ということがカルダシェフ氏論文とほぼ同時期の1965年に研究報告されています(*8)。

そしてなんとFigure 4のグラフに示されるように、当時の報告から50年以上経ってもその法則に沿って毎年2倍の速度でコンピュータの性能が向上し続けています(*9)。なので、カルダシェフ氏によるエネルギー消費量の試算も考え方は妥当性の高いものと考えられます。

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・エネルギー消費量によって文明レベルを層別化したカルダシェフ・スケール
カルダシェフ氏は人類のエネルギー消費量の試算から、文明のレベルを以下の3つに分けました(Figure 5, *6, *10)。

Type I: エネルギー消費量が現状の地球のレベルに相当する。目安として4×10^12ワット(Fig 5は後述するCarl Sagan氏の提案に基づいているため数値が若干異なっています)。

Type II: エネルギー消費量が太陽の産生エネルギーに匹敵する。目安として4×10^26ワット。“ダイソン球(Dyson sphere: 後述)”の建造が可能なレベル。

Type III: エネルギー消費量が銀河全体の産生エネルギー(およそ太陽1000億個分)に匹敵する。目安として4×10^37ワット。

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このカルダシェフ・スケールを言い換えると、Type I=惑星1個分のエネルギー、Type II=太陽と同等の恒星1個分のエネルギー、Type III=銀河1つ分の全エネルギーを使いこなせる文明レベル、と説明することができます。これは当時としても発想のレベルが想像をはるかに上回っていたのではないでしょうか。

・カール・セーガン (Carl Sagan)氏による補正
この後約10年ほど経った1973年、アメリカの天文学者カール・セーガン氏が発行した著書“The Cosmic Connection. An Extraterrestrial Perspective(宇宙とのつながり.地球外の視点 *11)”においてカルダシェフ・スケールの補正案を提唱しています。この著書では太陽と同等の恒星の全エネルギー(約10^26W:ワット)を使いこなせる文明をType IIとし、Type IIの1/10^10(100億分の1)=10^16W(惑星レベル)をType IType IIの10^10倍(100億倍)=10^36W(銀河レベル)をType IIIと定義しました。Figure 5はこの補正されたスケール(*11)を基に描かれており、原版のカルダシェフ・スケール(*6)と若干ずれているのはこのためです。


・地球の文明レベルはType いくつ?
セーガン氏により補正されたカルダシェフ・スケールでは、その文明の消費エネルギーが10^16WをType 1.0、10^17WならType 1.1、10^18WならType 1.2、、、というように10倍になる毎にスケールが0.1ずつ上昇するように設定されています。Type I→Type II→Type IIIとちょうど10^10倍になっているのはその間にある文明も0.1刻みで表現しやすいよう考慮されていると考えられます。

そこで肝心の地球の文明レベルですが、当時のデータから地球の消費エネルギーが10^12Wくらいとすると地球の文明レベルは Type 0.7くらいであろうとセーガン氏は提唱しています。宇宙規模ではType Iに満たない開発途上惑星かもしれません

・1964年のカルダシェフ・スケールの先見性
今から50年以上も前のことで“宇宙人/地球外生命体”というとSF小説やフィクションの世界であったと思われます。実際、カルダシェフ氏が地球外文明探索に乗り出すきっかけとなった宇宙からの未知の電波源はクエーサー(*5)であることがわかりましたが、このような常識にとらわれない研究視点は当時は貴重であったと思われます。そしてカルダシェフ氏の“人類の技術的進歩が指数関数的に増加する”という試算はムーア氏によって翌年同じような予測が提唱されており(*8)、実際にその後の50年間ほぼ予測通りに技術が発達していることは両氏の先見性が非常に優れていたことを裏付けています。

また太陽の全エネルギーや銀河系の全エネルギーを使いこなす文明の存在を定義するなど、その発想の規模も我々の常識的な考えを打ち破る壮大なものであると言えます。


・カルダシェフ氏の想定外だったこと?
21世紀になり、つい最近になって“UFOが実在する”ということが国際的な認識になってきており、地球外生命体というのもほぼ確実とみられています。カルダシェフ・スケールは“天体間の通信を確立するために必要なエネルギー”という前提で計算されています。同氏の研究のきっかけも宇宙からの強い電波であったように“遠く離れた天体に信号を送信または受信可能なエネルギー限界”という視点から計算が構築されています。


しかし「実は彼らは既に来ていた」のではないでしょうか。確かにカルダシェフ氏らの考える通り、人類の文明は指数関数的に発達していき同様にどこかに存在している地球外生命体の文明も指数関数的に発達していき、いずれは恒星1個の全エネルギーを使いこなせるほどのテクノロジーを発展させるかもしれません。ただし、そのようなテクノロジーを持つ文明が通信技術を用いるよりも「直接来ることができる」という水準にまで到達してしまう可能性が高いと考えられます。

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・もっと遠い過去から地球外文明が降り立っていた可能性
さらに推測するならば、外宇宙の高度に文明を発達させた惑星では数百年、いや数千年以上前から地球に対してメッセージを送っていたのかもしれません。奇跡的に有機体で出来た生命の生息できる地球に対して何百光年も離れた星からサインを送り続けていた可能性もあります。もしかしたら「地球から我々にメッセージを送れるまで文明の進化を待つよりも直接行った方が早いのでは?」という決断に至ったのかもしれません。

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Figure 7はほんの一部ですが紀元前から地球に存在していた古代文明の代表例です。シュメール・メソポタミア文明、エジプト文明、マヤ文明など古代の遺跡や壁画、文字など多くの文明の痕跡が現在まで残されています。その中には「知られてないはずの太陽系の惑星や星々/翼を持つ人型の存在/異形の頭を持つ神々/宙に浮く乗り物の絵」など地球上のものとは思えないものが描かれ、中には現代に至っても謎が解明されていないことも数多く存在します。


学校の教育では何の解説もなく「過去の人類はこのような文明をもっていた」と教えられてきましたが、原始人のような人類が自力で急にこのような文明を世界各地で同時期に発展させたのでしょうか?「広い宇宙に人類以外に生命体はまずいない」「人類は何千万年もかけて猿から進化した」と何の疑問もなく教育されてきましたが、「UFOが実在した」「人類よりはるかに高度な技術を持つ知的生命体がいた」「有史以前から既に地球にコンタクトしていた」という仮説が成立すると全く話が変わってくるのではないでしょうか。


実際に、カルダシェフ氏の文献(*6)では「Type IIやType IIIの文明が銀河系内に1つでも存在すれば膨大な情報が得られる可能性がある」と記述されています。地球上においても先進国から開発途上国に技術がもたらされると急速に発展が促されるケースがあります。それと同様に古代人類に知識と文明をもたらしたのは先にType II/IIIに到達した地球外文明であったのかもしれませんね


・ダイソン球(Dyson sphere)とは
先程のカルダシェフ・スケールのType IIに“ダイソン球の建造が可能なレベル”と定義されていました。これはフリーマン・ダイソン(Freeman J Dyson)という物理学者がカルダシェフ氏の研究発表に先駆けて1960年に公表した研究(*14)において、文明の進化が指数関数的に加速することや地球外生命体の存在について考察しており、「我々がそのような地球外生命体を観測できる頃にはその文明ははるかに進歩しているだろう」という考察を述べています。

さらに「高度に進歩した文明においては太陽のような恒星から放出される熱や光を効率良く利用できるような人工生物圏(artificial biosphere)を構築しているだろう」と記述しています。これはどうやらスペースコロニーのような人工生物圏を意味していたとも言われていますが、下図(画像引用 *f)のような「恒星をまるごと取り囲みエネルギーを収集する球体(sphere)」というイメージが定着し、カルダシェフ氏もそのような概念でType II文明レベルに組み込んだとされています。

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いずれにしてもとても規模の大きな話です。カルダシェフ・スケールというのは皆さんご存知だったでしょうか。もちろん知らなくても当然のことですが、太陽を丸ごと包み込んでしまうような球体の構築やこの銀河全体のエネルギーを自在に使いこなせる文明とはどのようなものなのか想像を巡らせてみましょう。ここで紹介したカルダシェフ氏やセーガン氏、ダイソン氏らの頭の中にはこれらのような文明がイメージされていたのではないでしょうか。


ちなみに人類の技術の進歩は現在も急速に進んでいます。歴代のスーパーコンピュータでは1997年〜2000年まではアメリカのサンディア国立研究所製の"ASCI-Red"というスーパーコンピュータが約1テラFLOPS(1秒間に1兆回の計算速度)で3年間世界一を保持していました(*15, *16, *17)。その大きさは15メートル〜20メートル四方の部屋にコンピュータが敷き詰められているようなサイズです。

しかし、2022年に発売されたスマートフォンのiPhone 14は約2テラFLOPSでこのASCI-Redを上回りました。つまり、12年前は世界一であったスーパーコンピュータの倍の性能のコンピュータが街を歩いている一般人のポケットに入っていたりする昨今です。


宇宙は予想以上に急速に私たちにとって身近な領域になるかもしれません。宇宙規模・宇宙視点で物事を観ることができるように思考を宇宙に向けて大きく拡大していきましょう。そして、我々が学校で受けてきた教育や学校の教え、今まで信じてきた常識がどこかで180度ひっくり返るかもしれません。その時がいつ来てもいいように、常に周囲に流されることなく自分の直感を信じて正しい情報を選び、自分で想像して考えるようにしていきましょう。


引用:
https://note.com/newlifemagazine/n/n675d5dea739e
https://note.com/newlifemagazine/n/n5e9e3a134353
https://note.com/newlifemagazine/n/nd948625fbace
*4. ニコライ・カルダシェフ−Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ニコライ・カルダシェフ
*5. クエーサー−Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/クエーサー
*6. N. S. Kardashev. TRANSMISSION OF INFORMATION BY EXTRATERRESTRIAL CIVILIZATIONS. SOVIET ASTRONOMY-AJ VOL. 8, NO. 2. Translated from Astronomicheskii Zhurnal, Vol. 41, No. 2, pp. 282-287, March-April, 1964
*7. P.C. Putnam, Energy in the Future, New York 1948.
*8. Moore G. Cramming more components onto integrated circuits. Electronics, Volume 38, Number 8, April 19, 1965
*9. ムーアの法則−Wikipedia.
https://ja.wikipedia.org/wiki/ムーアの法則
*10. Kardashev scale- Wikipedia.
https://en.wikipedia.org/wiki/Kardashev_scale
*11. Carl Sagan. The Cosmic Connection. An Extraterrestrial Perspective. New York : Doubleday, 1973.
*12. Watch the Pentagon's three declassified UFO videos taken by U.S. Navy pilots. CNBC Television. https://www.youtube.com/watch?v=rO_M0hLlJ-Q
*13. https://edition.cnn.com/2017/12/19/us/pilot-david-fravor-ufo-jim-sciutto-outfront-cnntv/index.html
*14. FJ Dyson. Search for artificial stellar sources of infrared radiation. Science, 1960 -Vol 131, Issue 3414, pp. 1667-1668
*15. 2020-06-26スーパーコンピュータ演算性能の変遷. by ATATAT.
https://atatat.hatenablog.com/entry/2020/06/26/003000
*16. ASCI Red-Wikipedia. https://en.wikipedia.org/wiki/ASCI_Red
*17. FLOPS-Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/FLOPS
画像引用
*a. https://wallpapercave.com/w/1pHKafp
*b. https://wallpaperaccess.com/sumerian
*c. https://pixabay.com/photos/egypt-papyrus-royals-1744581/: By Souza_DF
*d. https://pixabay.com/photos/camel-desert-pyramids-egypt-person-1839616/ By Pexels
*e. https://wallpaperaccess.com/mayan#google_vignette
*f. https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6f/Dyson_Sphere_Render.png
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No.039 宇宙飛行士が見た地球外生命体?

前回、前々回の記事では世界最高峰の軍事科学力を誇るペンタゴンが正体不明の未確認飛行物体(UFO)が実在することを公式発表し、アメリカの国会法案にUFOへの対処/意識啓蒙が明記されUFOが単なるオカルト都市伝説ではなく世界的に認知されていることをお伝えしました(*1, *2)。もしそちらを読んでない方は今回の記事の捉え方が大きく変わってくるので、最初に前回/前々回の記事を読んでからこちらを読んでください。


アメリカがスペースシャトル打ち上げやアポロ計画を遂行し、宇宙へと進出していく動きを華々しく見せていた1980年代頃、当時のソビエト連邦でも宇宙ロケット開発は精力的に行われていました。今回はその旧ソビエト連邦(現ロシア共和国)における宇宙飛行士の話になります。これまで同様、この記事では特定の国や政治的情報も出てきますが、あらゆる政治思想、宗教的プロパガンダを含まずに事実に基づいた情報を配信していることを宣言しておきます。


以下に記す内容は宇宙で実際に起こったある出来事に関する報告をまとめたものです(*3, *4, *5, *6, *7)


・サリュート7号事件
時は1984年、現在のロシアがソビエト連邦であった頃、宇宙ステーション“サリュート7号(Salyut 7: Figure 1)”を拠点とした宇宙研究が進められていた。

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サリュート7号(*8)とは1982年4月19日に打ち上げられた旧ソビエト連邦製の宇宙ステーションで両端に2基のドッキングポートを備え、宇宙船とのドッキングや切り離し/資源の輸送/滞在ミッション/情報収集など宇宙開発研究目的に利用されていた。

・最初の出来事
1回目の異変は1984年7月12日に起こった。
その時宇宙ステーションサリュート7号にいたのは宇宙飛行士レオニード=キジム(Leonid Kizim)、ウラジミール=ソロヴィヨフ(Vladmir Solovyov)、オレグ=アトコフ(Oleg Atkov)の3名であった(Fig.2)。この3名は1984年2月8日に打ち上げられたソ連製宇宙船ソユーズ(Soyuz) T-10(*9)の乗組員であり、サリュート7号での滞在ミッションにあたっていた。

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彼らの任務の155日目にそれは起こった。突然宇宙ステーションが魅惑的なオレンジ色の光に包まれた。宇宙ステーションは光を通さない壁に囲まれているが、その光は壁から滲み出るように機内を明るく照らした。短い時間であったが、オレンジ色の光は非常に強く機体を照らしたため3人は目が眩んでしばらく何も見えない状態であった。
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視力が戻ってきた頃3人はまず機内での火災を考え、爆発や火の気配を見るために窓から外を確認したが火災の気配は無かった。しかし彼らが宇宙船の窓から見たものは予想しないものであった。

そこにはオレンジ色に光る人のような顔と体の形をした物体があった。大きさは人間に比べてかなり大きく80フィートほど(約24メートル)もあり、また人と違って旅客機のような両側に広がる翼のようなものと周囲を包む光の輪を持っていた。この翼を持った人型の光る物体は全部で7体いて、“彼ら”は船内の3人に対して“微笑んで”いるように見えた


3名の宇宙飛行士らは約10分間、同じ光景を目撃しこの光景に魅了されたように見続けていた。そして時間が経つと彼らが現れたのと同じくらいの速さでそれらは速やかに消え去っていった。3人はこのことを報告した後彼らで話し合い「長期的な滞在によるストレスや疲労によって集団幻覚でも見たに違いない」ということにして自分達を安心させた。


・2回目の出現
1回目の正体不明の7体の光と出会ってから5日後の7月17日に打ち上げられた宇宙船ソユーズT-12(*10)が宇宙ステーション・サリュート7号にドッキングした。乗組員はウラジミール=ジャニベコフ(Vladimir Dzhanibekov)、スベトラーナ=サビツカヤ(Svetlana Savitskaya)、イゴール=ボルク(Igor Volk)の3名が合流しサリュート7号の乗組員は前回から滞在ミッションを行なっている3名に加えて計6名になった(Fig.4)。

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それから7日後、滞在ミッション167日目に再びオレンジ色の光が宇宙ステーションを包み込んだ。前回を経験している3名もそれを聞いている新たな3名も即座に窓から宇宙船の外を確認した。そこには光る翼とハロー(光輪)を持つ人型のものが現れていた。それらは最初と同じような大きさ、同じくらいの数がいるように見えた。そしてこれをサリュート7号に乗船していた6名全員が同じものを目撃した。そして2回目も6名の船員全てが“微笑んで”いるように感じたとしている。


もちろん、このことは地上の管制室に6名が同じように経験したこととして正確に報告された。もちろんソビエト連邦はこのことについては外部に公表しないようにと6名に対して警告した。(宇宙ステーションサリュート7号での不思議な現象はここまで)


・この現象は幻覚であったのか?
最初の3名の宇宙飛行士達が自分達の目を疑ったように、150日以上も宇宙空間という極限状態に置かれたら集団幻覚のような現象が起こる可能性もあるかもしれません。しかしながら、新たに加わったばかりの3名の宇宙飛行士まで到着してすぐに幻覚を見るでしょうか


そして宇宙飛行士になるには知識と体力だけではなく、あらゆるトラブルや想定外の局面に遭遇しても対処できる強い精神力が求められます。このような選りすぐられた6名が錯乱状態になり同時に同じような幻覚を見るとは到底考えられません。しかもそのうち1名(Oleg Atkov)は医師でもあり精神異常かどうか判別可能と思われます。


実際にこの2回目の光の遭遇との翌日1984年7月25日スベトラーナ=サビツカヤ(Svetlana Savitskaya)は女性初の宇宙遊泳を行ったという偉業を成し遂げています(*11, Fig.5左)。また滞在ミッションに従事していたレオニード=キジム(Leonid Kizim)、ウラジミール=ソロヴィヨフ(Vladmir Solovyov)、オレグ=アトコフ(Oleg Atkov)の3名は237日間宇宙に滞在したという記録を打ち立て、記念切手も発行されています(Fig 5.右)。
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6名の宇宙飛行士達は地球へ帰還してから身体面/精神面などあらゆる面でのチェックを受けましたが当然ながら幻覚を見るような精神異常や体調面の異常は全く見られなかったとのことです。
上に挙げたようにサリュート7号の乗組員がこれらのような偉業を成し遂げていることが、彼らが極めて正常な状態であったことを裏付けており、6人が宇宙船の外に見たものは幻覚でなく現実であったことを示しています


・地球外生命体の目撃報道記事
彼ら6名の宇宙飛行士の報告はメディアに知られ、1985年のワシントンポスト紙や他の幾つかの週刊誌でも報じられました。

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しかし、1980年代というとまだインターネットもほとんど無い時代で「UFOや地球外生命体」=「都市伝説/噂話」といった頃です。UFOや宇宙人について真顔で話すと笑われるような時代背景であり、「ソビエトの宇宙飛行士が宇宙船で巨大な天使を見た」と誌面に大きく掲載してもあまり真剣に受け止める人はいなかったようです。

旧ソビエト連邦からこの件に関する公式見解も見当たらず、関連記事も削除されているものが多いためアメリカのUFO情報よりも探すのが難しくなっています。


・サリュート7号事件に関する貴重な映像
どのような経緯で入手されたかは分かりませんが、当時のサリュート7号における超常現象の映像を探すことができたのでその画像を載せておきます(Fig8, *12)。まず冒頭部で宇宙ステーションの映像が出てきます(左上)。宇宙ステーションや人工衛星は太陽光パネルを展開させたり機体の一部を格納/進展することができるのでFig1のように同じ機体でもさまざまな形状をとる場合があります。Fig1とFig8左上をよく比較してみると、機体のくびれやパネルの形など酷似しておりこれはサリュート7号の機体で間違いなさそうです。

外からの映像なのでドッキングした宇宙船からの映像なのでしょうか。画像の荒さも1984年頃と考えると最先端でもこの程度かもしれません。そして画像右下にマーキング(赤い丸)が描かれます。そして画面が暗転します(Fig8右上)。この辺は時間を飛ばしたのか、急に強い光が現れて露光が絞られたのか、機器の異常か不明です。そして画面右下にオレンジ色の光が出現します(Fig8左下)。それを拡大してみるとFig8右下のようになります。

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確かに翼を持った形に見えます。そして静止しているのではなくゆらゆらと漂っているようにも見えます。これも映像だけでは信憑性が十分とは言えませんが、「旧ソ連の厳格な訓練を受けた6名の宇宙飛行士が同時に目撃したオレンジ色の発光体」という信憑性の高い報告があることによってその裏付けとしての価値は高まると思われます。


・その後のサリュート7号
先にジャニベコフ氏、サビツカヤ氏、ボルク氏の3名が帰還した後、1984年10月2日に237日の滞在ミッションを達成した3名が地球に帰還して残されたサリュート7号は無人運転となる。翌1985年2月、突如としてサリュート7号からの通信が途絶え機能が停止。これを受け同年6月にソユーズT-13がサリュート7号修理ミッションのために出発。宇宙ステーションと宇宙船とのドッキングは双方の通信の下に行われるが、この時はステーション側が機能停止しているため手動でドッキングを行うというミッション。しかしロシアの2名の宇宙飛行士はこのミッションを見事に成功。(「サリュート7号」は2017年映画化されていますがこの修理ミッションを脚色したSF映画の様です*13)。

1986年にまた無人運転となり、最終的に1991年2月にアルゼンチン上空で大気圏突入し燃え尽きて8年10ヶ月の役目を終えたとのことです。


・オレンジ色の光の正体は?
6人の宇宙飛行士の目撃報告から特徴をまとめると以下の様になります。
 ・人の形をしている
 ・手足のほかに2枚の翼の様なものを持っている
 ・大きさ約80フィート(約24メートル)
 ・オレンジ色に光り、周囲に光輪(ハロー)をまとっている
 ・“微笑んでいる”ように見えた
 ・7体が同時に現れ同時に去っていった
 ・宇宙船と約10分ほど並んで飛行した
これらの情報をまとめると人類の常識で測れる相手でないことは明白です。
まず物質的な実体を持っているかどうかという点から説明が困難です。宇宙という真空状態に存在しているため気圧と温度という問題をクリアしないと物質的生命体は存在できません。


もう一点は移動速度です。宇宙ステーションの軌道での速度は秒速8km、時速にすると約2万8000km/hr(!)です(*14)。弾丸の中でも速いライフル弾で秒速1kmほどなのでその8倍の速さで地球上空を周回しています。その宇宙ステーションと10分間ほど並んで飛行していたので、想像を超える超高文明を有する、あるいは物質的な生命体ではないかもしれません。また宇宙空間なので、翼に見えるものも推進力を得るためのものではないかもしれません。

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・非物質的な生命体の可能性
 非物質的な生命体とはどのようなものでしょうか。過去の記事「魂の重さは何グラム?(*15)」では、人間は肉体の死の瞬間に平均15グラム程の物質では説明できない“何か”が肉体から失われること(*16)が紹介されています。これが実際にその人の「魂」であるならば“非物質的な知的存在は実在できる”ということになります。

 我々が常識的に考える生命体とは肉体を持ち有機物を代謝しエネルギーを消費して活動する動植物を指しますが、それはあくまでも我々の常識や思い込みであって、物質ではないが意識と知性を持ち交流可能な生命体がいるかもしれません。これまで紹介してきた記事でも量子力学や宇宙科学は人類の常識を破り続けてきましたし、ようやく最近になってUFOも「実在のもの」と認知されました。

もしかしたら6人の宇宙飛行士が遭遇した7体の存在達は「肉体を持たない非物質の生命体」であったかもしれませんし、「実体が無いように見える超ハイテクを駆使する宇宙人」であったかもしれません。また報道記事のように「本物の天使」であったかもしれませんし、「天使のような外観の有翼型ヒューマノイド宇宙人」であったかもしれません



・現役宇宙飛行士のUFO目撃情報
最近の現役宇宙飛行士によるUFO動画をシェアします。投稿した人はイワン=ワグネル(Ivan Vagner *17、Fig10右上)というロシアの現役宇宙飛行士で2020年4月9日にフライトに出ています。その年の8月19日にオーロラを上空からタイムラプス撮影(早送り撮影)した動画を上げておりオーロラが流れるような綺麗な動画を見ることができます(*18)。
ただ、その動画の最初の方で4〜5個の規則正しい間隔で並んだ光る編隊(Fig10右下)が偶然撮られていて本人も「オーロラ以外の何かが写っている」と呟いています。

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一瞬キラリと光りますが並んで移動していて明らかに背景の星や自然の光とは異なるものです。本人もいろいろ考察していますが既存のものでは説明できず「ロシア科学アカデミーにこの情報を通知した」と追記していました。
ロシアの現役宇宙飛行士が「UFOかもしれない」という動画を公開し削除されずに現在も見れるという現状は、アメリカもロシアも世界もUFOや地球外生命体への認識が変化していることを示しています。


・地球外生命体も多種多様である可能性
我々の古い概念では「宇宙人」と言っても“人間と異なる姿を持つ生物”という概念が主体でしたが、「実体を持つかどうか」「ブドウ糖やアミノ酸など物質的エネルギー代謝を持つ生物か」という根本的な概念も取り払わなければならいかもしれません。「物質的な実体を持たない知的存在」という可能性も考える必要があります。


単純に分けると以下のような分類も可能です。
1「物質的肉体しか持たない生命体」
2「物質的肉体と非物質的精神体の両方を有する生命体」
3「物質的肉体を持たず非物質的精神体のみの生命体」

我々は「生物」というと1や2だけを考えがちですが3でも生命体や知的存在として実在する可能性はあります。もし今回宇宙飛行士達が遭遇した光の存在達が3であるならば、真空状態や時速2万8千キロという物理法則に影響を受けずにサリュート7号と並走することも容易であったかもしれません。そして3次元的に密閉された宇宙ステーションであっても、彼らが3次元の物理法則に縛られない4次元以上の存在であったならば「壁を越えて滲み出るように機内がオレンジ色の光で照らされた」という証言とも整合性が取れます。宇宙の生命体の中でも「UFOにすら乗る必要のない存在」であったかもしれませんね。


我々人類は上の分類1/2/3でどこに当てはまるでしょうか。1「物質的肉体しか持たない生命体」だと思っている人はいますか。我々は2「物質的肉体と非物質的精神体の両方を有する生命体」であるはずです。ただし、それに気付いてない人はたくさんいるかもしれません。「非物質的精神体」を自覚する最良の方法が「瞑想」です。「物質的肉体」への意識を切り離すことで「非物質的な自己」に気付くことができます。瞑想とはただ単に「心を落ち着けるもの」ではなく、宇宙へと意識を広げ高次元の存在達とコミニュケーションするためのトレーニングと考えて毎日実践していきましょう


引用:
https://note.com/newlifemagazine/n/n675d5dea739e
https://note.com/newlifemagazine/n/n5e9e3a134353
*3. The Salyut 7 Incident – Space Hallucinations, Or The Watchers? By Marcus Lowth Published Date February 3, 2017. https://www.ufoinsight.com/space/history/salyut-7-space-hallucinations#
*4. Salyut 7: Space Angels Sighted by Russian Casmonauts. By Teresa P. 6. April 2021. https://conexaoufo.com/en/salyut-7-space-angels-sighted-by-russian-cosmonauts/
*5. Space Angels: What Did Russian Cosmonauts See Aboard The Saluyt 7? LOOK4WARD. August 13, 2017. https://www.look4ward.co.uk/video/space-angels-what-did-russian-cosmonauts-see-aboard-the-saluyt-7/
*6. Mind-Blowing Story of Russian Cosmonauts Who Saw Angels in Space. TECHEBLOG. By Jackson Chung. December 26, 2012. https://www.techeblog.com/mind-blowing-story-of-russian-cosmonauts-who-saw-angels-in-space/
*7. Astronauts See Angels. Before It's News, December 25, 2012. https://beforeitsnews.com/spirit/2012/12/astronauts-see-angels-2466406.html
*8. サリュート7号−Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/サリュート7号
*9. ソユーズT-10−Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/ソユーズT-10
*10. ソユーズT-12−Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/ソユーズT-12
*11. This Day in Aviation. 25 July 1984. https://www.thisdayinaviation.com/25-july-1984/
*12. Space Lights " Like Angels" / 宇宙の天使.
https://www.youtube.com/watch?v=Y2ICgSojPCU&t=21s
*13. Salyut 7 (film)- Wikipedia. https://en.wikipedia.org/wiki/Salyut_7_(film)
*14. 国際宇宙ステーション−Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/国際宇宙ステーション
*15. 魂の重さは何グラム? https://note.com/newlifemagazine/n/n0947b63de9cf
*16. Duncan MacDougall, Hypothesis Concerning Soul Substance Together with Experimental Evidence of The Existence of Such Substance. Journal of the American Society for Physical Research, Vol1-5, 237-275, 1907
*17. Ivan Vagner. Space Launch Schedule.
https://www.spacelaunchschedule.com/astronaut/ivan-vagner/
*18. Ivan Vagner. 19 August 2020. Twitter.
https://twitter.com/ivan_mks63/status/1296030323806003205?s=20
画像引用
http://www.spacefacts.de/graph/photo/large/english/salyut-7_soyuz-t-5.htm
https://postcards.the1977project.org/2014/10/the-recovery-of-salyut-7/
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/8/82/Salyut7.jpg
http://www.astronautix.com/s/soyuzt-10-1.html
https://jp.freepik.com/free-vector/orange-and-yellow-glowing-rays-background_15244293.htm:by starline:Freepik
https://storage.googleapis.com/hipstamp/p/ec38634da55718606e786b48fa197bf3-800.jpg

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